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非課税期間終了後の選択肢は3つ

はじめに

2014年1月から始まったNISA(少額投資非課税制度)が今年の年末で丸5年となるため、
NISAが登場して初めての非課税期間終了を迎えます。
この非課税期間終了を迎えるにあたり、2014年のNISA枠に残っている株や投資信託をどのようにすればいいのか、
簡単にご説明したいと思います。

選択肢は3つ

◆ 2019年のNISA枠へ移管(ロールオーバー)
保有する株式等をそのまま2019年の枠へ移すことで、2019年に新たにNISAで購入したものとして扱われ、
実質的に非課税期間が最長5年延長されることになります。この場合、移管する株式等の評価額が非課税投資枠の
120万円を超えているとしても全額ロールオーバーが可能ですが、上限を超えているため2019年枠で新たなNISA商品を
購入することはできません。
ロールオーバーには手続きが必要で、申込期限が早めに設定されている金融機関等もあるので注意が必要です。

◆ 2018年中に売却
約定日ではなく“受渡日ベース”で2018年中に売却を完了させる必要があります。税金がかからないまま売却することができるので、
含み益があり今後の値上がりが見込めない場合の選択肢のひとつだと思われます。

◆ 通常の課税口座へ移管
年末までに何も手続きをしなければ一般口座又は特定口座に自動的に移管されます。この場合、2018年末(12月28日)の終値で
移管され、この移管時の時価が新たな取得価額となります。つまり移管時に含み損があると、移管後に売却した際に“実際には
損をしているはずなのに税金がかかる”ということが起こる可能性があります。

終わりに

手軽に簡単に始められる投資という触れ込みでスタートしたNISAですが、リスクを伴う投資ということには変わりありません。
これから非課税期間の終了が毎年やってきます。せっかく受けたNISAのメリットを無駄にしないためにも、
非課税期間終了後の選択を慎重に行うことが必要になってきます。