今年もあわただしい確定申告の季節となりました。今回は確定申告の豆知識をお伝えします。

過去５年まで遡れる還付申告

医療費控除や住宅ローン控除などで税金が戻る「還付申告」。過年度の申告をしていない場合は最長5年まで遡って申告出来ます。もし、放っておいた高額の医療費や、控除を受けていない住宅ローンが有るなら、是非申告を。

扶養家族が増えたら控除申請を

年末調整後に扶養家族が増えた場合、例えば結婚して配偶者が扶養に入ったとか、子供が出来た場合、また老親の収入が年金のみで一定額（65歳以上は158万円・65歳未満は108万円）以下の場合は、同居だけでなく同居でなくても所得控除の対象となる場合もあります。70歳以上の老親の控除額は大きいです。

借り換えた住宅ローン

巷を騒がせるマイナス金利の今ほどではなくても、昨年の住宅ローン金利は最低の水準でした。借り換えたローンが「返済10年以上」など住宅ローン控除の条件を満たせば、引き続き新しいローンも控除の対象となります。

医療費控除を受ける人は

生計を一にする家族の中で稼ぎ手が何人かいる場合、税率の一番高い人が医療費控除を受けると有利ですが、住宅ローン控除を受けて税額がない場合は、次の人が受けると家族の還付額が増える場合もあります。

株式などの繰越控除の継続を

平成26年に株や投資信託で損を出し繰越控除の申告をして、平成27年は利益が出なかった場合、申告をしないと3年間有効の繰越控除が1年で切れてしまいます。現状の株価が続けば平成28年に利益が出るのかわかりませんが、利益が出た場合に平成26年分の損と相殺出来るよう、今年（平成27年分）も申告をしましょう。